地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『浮草』(小津安二郎/1959/大映)

小津安二郎宮川一夫が組んだ唯一の映画で、俳優は中村鴈治郎京マチ子若尾文子杉村春子、聞いてるだけでわくわくしてくるような映画。こういうわくわく感は本当に楽しい。ただ少し前に「映画カメラマン 宮川一夫〜没後10年 世界がみとめた映像の技〜」という番組を見ていて、この映画について語りに語られていたため前情報ありまくりで正直あまり新鮮な気持ちで見られなかったのが残念。宮川一夫と組んだこの映画が俯瞰のショットが多く小津の映画らしくないこと、『夜の河』を彷彿とさせる赤の使い方、ほとんどのシーンで画面のどこかに赤があること、土砂降りの雨のシーンがめずらしいこと。見たら気づくようなことをあえて事前に知ってしまったことで面白さが半減してしまった気がします。小津映画のなかでは上位ではないけれど、あーでもほんとに中村鴈治郎京マチ子杉村春子もすばらしい、絶妙すぎます。


浮草 [DVD]

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小津安二郎 DVD-BOX 第三集

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