地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


ぼくの救いにいたる鍵は、ぼくの体を助けることができないままに、

ぼくの肉のなかにかくされている。

映画『グレン・グールド 27歳の記憶(Glenn Gould;Off the Record/On the Record)』(ロマン・クロイター、ウルフ・ケニッグ/1959/カナダ)。足を組んでハミングして、左手の演奏に右手で指揮をする。そんな天才ピアニスト、グレン・グールドの27歳の時のドキュメンタリー映画。上手な演奏家の演奏というのは聞いていて面白い。しかも若いグレン・グールド男前。足を組む=ペダルを踏まない、鮮明で軽やかな音。男前にウェーベルン「ピアノのための変奏曲」をあんなに簡単そうに弾かれるとちょっとクラリとする。

美容院で髪を切ってもらってる間にエルマガを読む。ここ最近いろんな自主上映で面白そうな映画をやってたんだなー(主に京都で)と思ってまったく普段から情報収集していない私を悔やむ。美容師のおねえさんから大正区のドッグカフェ sanch-ma(サンチマ)に真っ白のフレンチブルドッグがいるという情報を教えてもらう。行かなければ。しかし喫茶梅干や十貝(つぶれたらしい)をおすすめするおねえさんのことなのでなんとなく雰囲気は想像できる。

そろそろ秋なので関西の雑誌の特集がこぞって京都特集(寺とか紅葉とか)。自然に京都が好きになるといいと思ってぱらぱらめくってわざと京都に触れる。大阪から京都はとても近いのに私にとっての京都はとても遠い。理由は分かっているけれど、鍵がない。