『死刑台のエレベーター(Ascenseur Pour l'Echafaud)』(ルイ・マル/1957/フランス)
いつでも見れる感覚で、こんなに有名な作品をいままで見てませんでした。『地下鉄のザジ』があまり好みでなかった印象が強くてルイ・マルをスルーしていて(黒澤を敬遠するような感じで)でも『好奇心』を見てからなんだかルイ・マルて見ないともったいないかもという気分になりました。『地下鉄のザジ』も『好奇心』もこまっしゃくれた子どもが主役なのに琴線に触れる触れないの理由はなにかと思ったけど、『地下鉄のザジ』はルイ・マルらしさが分からないと分かりにくい『好奇心』よりもずっとクセのある作品なのかなと思いました。
アンニュイなジャンヌ・モローとマイルス・デイヴィスの即興トランペットでこんなにぐっとする映画だとは知りませんでした。真っ昼間に上の階のベランダにロープひっかけてよじ登るとかなんかちょっとそれって周りから見えてない?というかわいい疑問点もちらほらあるのだけど偶然が重なって重なって起こる事件の数々、それを一気に解決に持ってゆくスピード感、ストーリーもおもしろかったし、不倫関係だったジュリアンとフロランスが実際の絡みがなくラストに浮かび上がる現像写真で幸せそうなふたりを確認できるという演出がかっこよすぎ。
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