地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『雪夫人絵図』(溝口健二/1950/新東宝)

愛人を囲い財産を食いつぶす養子の夫とどうしても離れられず密かに思う男性ともプラトニックで結ばれることのない、ある旧華族令嬢の悲劇と破滅。深い陰影のあるモノクロの映像が木暮実千代の色気を際立たせているようで美しい。久我美子もきれいだけどこの木暮実千代と較べるとかわいらしいという感じ。箱根の芦ノ湖畔あたりの風景の映像は、たとえば『山椒大夫』を思い出すような、幻想的な風景の長回しがとても上手。

雪夫人絵図 [DVD]

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