地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


微かな音がするたびごとに、新たな恐怖につつまれる

千里中央に行くついでに緑地公園の天牛書店に寄る。家人がどうしても寄りたいと言ったのでお供する。天神橋筋商店街にある天牛書店より広い。そして天牛書店らしくきれい。いろいろあっていろんな人が買いに来る、こういう落ち着いた古本屋さんは好き。だけど無駄に広くはないしやたら本を置いてあるわけでもない。家人が「なに買う?なに買う?」とうれしそうに話しかけてくるので赤瀬川原平『悩ましき買物』が面白そうかもーて言ったら買ってくれた。わあ、ありがとう。

千里セルシーに到着して今週も「カレル・ゼマン レトロスペクティヴ」。

  • ■ 幻想の魔術師 カレル・ゼマン レトロスペクティヴ
  • Karel Zeman Retrospectiva
  • Dプロ「前世紀探検」
  • Eプロ「シンドバッドの冒険」

今週もやっぱり観客は少なくて、もう整理券すら配布しなかった。どこで見ても同じだと思うのだけど関西でゼーマン好きな人は京都みなみ会館とかへ行くのだろうか。『前世紀探検』は実写+ダイナメーション。『カレル・ゼマンと子供たち』のなかの恐竜トリックの種明かしシーンを思い出して感激した。家人と話していたのはハリーハウゼンのダイナメーションとは違うということ。芸がこまかいのは断然ハリーハウゼン。ゼマンはそういうオタク的な細かさはないけれど物語を豊かにするダイナメーション。どちらがいいのではなくどちらもよくてスタンスの違い。『シンドバッドの冒険』もとてもよかった。切り絵アニメをさせたらゼマン以上のひとはなかなかいないのでは。色彩感覚でも楽しくなる、ひとつのパレットに本当にいろんな赤色を使う。