地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


c'est un dimanche apres-midi comme les autres

映画『ピアニスト(La Pianiste)』(ミヒャエル・ハネケ/2001/フランス、オーストリア)。2001年カンヌ国際映画祭グランプリ、他2部門受賞作品。厳格なピアノ教師で、抑圧されたための異常性欲を持つ中年女。そして過度な愛情でその女を縛り付ける母。中年女の変態行動を見ていて久しぶりにこういうのを見るドキドキ感を思い出した。支配と服従。美しい旋律の音楽と、独占欲につながる痛々しいと思える行為。精神的な縛り・縛られ行為。気の弱い女生徒に共感し、女教師に共感し、男に共感する違和感。情熱的な演技をする彼らに興味を持ち、ラストシーンの美しさが印象的。かなり挑発的でめずらしいタイプの映画。

なにかとなにかを結びつけて考える、というセンスが私には欠けている様子。暗記でいっぱいで、考えて勉強してなかった頃を思い出したり。