地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


子育てにおいて買っておいてよかったもの2011

子育てにおいて、準備ができる間と、その前にやっておいた方が良いこととかはこういうことかも。


というエントリを読んで。私も思ったことをつらつら書いてみます。


「楽と時間の節約は正義」はもうまったくその通りで、機械にやってもらえることはどんどんやってもらうべし、だと私も思います。洗濯乾燥機があるのに干す、とか確かに無駄。0歳から2歳くらいまでの間は保育園から持ってくる洗濯物の量はハンパないし、現在4歳のミニチムでさえなぜかフルで3回くらい着替える日があるのでちまちまちまちま干してる時間は惜しまれます。干す手間・取り込む手間に年間どれだけの時間を費やしてるかと考えると夏でも冬でも基本は乾燥まで。だけど自分の服や子どものフリルのスカートとかは干します。自分の服は乾燥までして痛むのがいやという理由、3段フリルのスカートは多くの洗濯物のなかで乾燥までするとしわくちゃになるという理由。←気持ちの問題…… 毎日の掃除は出勤前にルンバのボタンを押して安心なんだけど、1歳のハムコがいると毎日床の拭き掃除する手間も増えるので、拭きルンバも欲しい(開発してください)。食事の間ハムコがこぼしたらすばやく拭いてくれるミニ拭きルンバも欲しい。



洗濯乾燥機も食洗機もルンバもないと困るものになってるけど、今年買ってよかったものは断然電動アシスト自転車


最初から電動アシストにすべきだったんだけど、4年前ミニチムを乗せる時点ではそこまで考えておらず、浪華八百八橋と言われる大阪をなめてました。どこに行くのにも橋越えのアップダウン。たかが耳鼻科へ行くのに4回橋越え。前に8kg・後ろに15kgを乗せて橋越えの度ハァハァしてて、こんなにがんばって私何も得してないと思って電動購入。後ろにひとり乗せるだけの電動ならたくさんあるけど、前にも乗せる仕様の電動はそんなに数はありません。でもちょっと前にくらべてちゃんとかっこよくなってます。



我が家が購入したのはパナソニックのGyutto mini(ギュットミニ)。家人がいろいろ調べてくれて、メインに乗る私の身長が低いからという理由とギュットミニの外観が購入の決め手。身長180弱の家人は乗りにくいと思うけど乗れてます。どんな坂道でもストレスフリー!そして速い!


楽にできるものは積極的に楽にしていくと、自分にもゆとりができていいことずくめな気がします。

『楢山節考』(木下恵介/1958/松竹)



信州の姥捨て伝説を基にした深沢七郎の同名小説の映画化。『喜びも悲しみも幾歳月』の大ヒットで、木下恵介が思いのたけをぶつけてやりたい放題やったという(噂の)本作品。すべてを撮影した3年かがりで製作したセットはかなりのスケール。歌舞伎仕立てでナレーションはすべて長唄、というかなり実験的な色合いの強い映像でおもしろいです。主演の田中絹代が、老いても立派な前歯を石臼に打ち付けて歯を折るというシーンがあるのだけど(老いて歯が立派であることは恥ずかしい)、このシーンのために本当に前歯を折って挑んだり、監督も女優も凄まじい入れ込み様。田中絹代は正直華はないのでこういう老いた役のほうが見られます。メロドラマが得意の木下恵介らしい箇所もたくさんあるんだけど、深沢七郎の原作を読んでないものの原作はそうでもないんじゃないかと勝手に想像。ラストの姨捨駅の実映像がなんだか異質なんだけど、あれは必要だったの?


女優度の話ではなく、受ける印象が田中絹代石原さとみって似てる。たぶん同性受けはあまりよくないと思うんだけど男性受けはいいよね、なんでかなー。


楢山節考 (新潮文庫)

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『安城家の舞踏会』(吉村公三郎/1947/松竹)


安城家の舞踏會 [DVD]

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戦争終結と共に訪れた名門華族である安城家の崩壊という悲劇。安城家最期の記念に華族を象徴する舞踏会を開くこと。元婚約者に往復2回おまけに1回ひっぱたかれたあとの森雅之の高笑い→ピアノの前に座り華麗なショパンの革命を弾く、遠山を追いかけて逢初夢子が砂浜でごろごろ転げまわったり、大きな身体の原節子がお父様に向かって猛ダッシュの末タックルしたり、森雅之、逢初夢子、原節子の3兄弟のおもしろシーンが散りばめられています。そして妙にさわやかなラスト。なんというか誰にも感情移入できないけどへんな映画です。


楢山節考』の宮口精二も実年齢40代にもかかわらず相当なおじいちゃんだったけど、この作品の殿山泰司も当時32歳とは思えぬ老け役でなかなか衝撃を受けます。