『愛、アムール(Amour)』(ミヒャエル・ハネケ/2012/フランス、ドイツ、オーストリア)
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老いることと死ぬことと愛すること、老老介護という問題についてミヒャエル・ハネケが取り組んだ作品。ミヒャエル・ハネケらしい説明もなく観客をふっと置いていく演出がこの作品では泣けます。
リアリティを描くんではなく、あくまで美しいから死に向かう一点が強調されます。ほぼ完全室内の密室撮影。エマニュエル・リヴァの演じる痴呆認知症が進んでいく老人の姿は、『恍惚の人』(豊田四郎/1973)の迫真で壮絶な姿を見せた森繁久彌レベルではないけど、違うベクトルで迫真でした。
ミヒャエル・ハネケが救われる幻想のラストを描いたのが意外。
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