地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『泥の河』(小栗康平/1981/木村プロダクション)



小栗康平監督作品集 DVD-BOX

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昭和31年、堂島川土佐堀川が合流する安治川が舞台の作品。安治川の道路よりも低い位置にあるちいさな定食屋の8歳の男の子と、対岸に浮かぶ郭(くるわ)舟で暮らす8歳と10歳の姉弟との交流。男の子たちに限っては普通すぎるくらい普通の子役の見た目と演技が好感。灯油につけたカニを燃やすくだりの子どもたちの心理描写が秀逸すぎて、胸が痛くなります。大阪に住んでいるせいで大阪が舞台の作品は土地勘もあるし親近感があっておもしろい。


心優しいお父さんには田村高廣阪東妻三郎の息子であり、田村正和の兄。この息子想いの田村高廣がよかった。ぜんぜん知らなかったんだけど、すごい家族だね!


蛍川・泥の河 (新潮文庫)

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