地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『おとうと』(山田洋次/2009)



市川崑『おとうと』(1960)のオマージュ作品ということだけど、監督が市川崑で撮影が宮川一夫、姉に岸恵子で弟に川口浩、継母が田中絹代で父が森雅之という豪華キャスト作品とくらべてしまうとかなり差があります。オマージュ作品ゆえにリボンや鍋焼きうどんが出てくるんだけど、現代劇としてどうも演出が古い…。大阪=西成区、て分かりやすいイメージなんだろうけど、そこの施設で働く小日向文世石田ゆり子が大阪弁じゃないのが不自然すぎる。弟役の鶴瓶についていまいち同情できなかったことと、蒼井優がそもそもなぜあんな男と恋愛結婚したのかもなぞ。でも姉役の吉永小百合のたたずまいはきれいだし(私は吉永小百合好きだけど、吉永小百合の演技について辛口なおじさんていっぱいいるんだね)、加瀬亮も出演してるし、あーだこーだと思いつつもなかなか楽しめた映画。


おとうと [DVD]

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