地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


澁澤龍子『澁澤龍彦との日々』


澁澤龍彦との日々 (白水uブックス)

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ku:nel ( クウネル ) 2010年 03月号 [雑誌]

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ku:nel最新号の最後のページに澁澤龍彦夫人・龍子さんのエッセイが載っていてそれが好みだったので家人に「『澁澤龍彦との日々』てどうかな、おもしろいかな」と相談したら「食べ物の話がおいしそうな話はいいと思うよ」という返事だったので読んでみることに。本については家人が詳しいことと、文庫本なんかは一度聞いておかないと我が家にあるかもしれないからです(過去にそんなことが数回あったので聞くようになりました)。


内容については、稲垣足穂埴谷雄高池田満寿夫種村季弘巖谷國士土方巽四谷シモン金子國義のような文化人との交流のことよりも、澁澤龍彦が大の揚げ物好きで、魚のフライやとんかつ、三日に一度は揚げ物料理だったこと、筍も大好きで時期になると連日、筍とふきの煮物、若布と筍のお吸い物、醤油味を濃いにした鶏肉入り筍御飯になったり、シャキシャキカリカリしたものも大好きで、蓮根、慈姑の薄切り唐揚げ、チョロギも好きだったこと、フランス文学者なのに日本料理や中華料理のほうが好きで、ケーキより大福やおまんじゅうのほうが好き、などなど、食べ物について書かれた文章のほうがおもしろいと感じました。そうそう、あの澁澤龍彦が最後に観た映画が『ミツバチのささやき』ていうのもちょっとイイ話。


ミツバチのささやき [DVD]

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