地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『ピンチクリフ グランプリ(Flåklypa Grand Prix)』(イヴォ・カプリノ/1975/ノルウェー)

そこまで凝らなくても!というくらい何から何まですべて人形とセットでできあがっている、ノルウェーの人形アニメ(バンドの演奏しているシーンではなんと全ての楽器に対して演奏者の指の動きが正確に反映されているらしい!)。制作にかかったのは5年。ほんわかしてるのにカーレースのスピード感あふれるエンタテインメント作品。乙女向けではなく男の子向けアニメーション。外国ぽいキモかわいいキャラクター(むしろキモいよりなのがおもしろい)、あひるとカササギのハーフというずるがしこそうなソラン・グンナシェンを差し置いて、どんくさいハリネズミのルドビグがいちばんキュート。配色を子ども向けにしていないのが(たとえばイル・テンポ・ギガンテ号の色彩の地味なこと!)北欧や欧州のアニメーションという気がする。ウォレスとグルミットはもしかしてここから生まれたのかな、と思わせる類似設定とほのぼの&スピード感。


ピンチクリフグランプリ [DVD]

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