地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『やさしくキスをして(Ae Fond Kiss)』(ケン・ローチ/2004/イギリス、ベルギー、ドイツ、イタリア、スペイン)

とっつきやすい系のケン・ローチ作品。スコットランドのグラスゴー。イスラム文化圏の家族と社会の現実。ラブストーリーなのに物語の中心のテーマは宗教という非常に重い問題を扱っていて、ハッピーエンドなはずなのにこれはハッピーエンドなのかと思案してしまうような作品。劇中恋人の白人女性の愛の押し付けや我の強さが際立ってイライラしてくるのはリアルだからこそ。民族問題や、移民した家族の苦労、様々な大きな壁があって、「愛」を貫く意味や意義は簡単には見つけられない。