地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


両側に太陽が輝いていた。

光線が床の上に霧のように飛び散って黄色い水銀のように小さな玉になるのを追いかけ回していた。

寒い。雪が降って驚いた。3月なのに。

中之島中央公会堂にて高橋悠治のバッハ「ゴルトベルグ変奏曲」演奏会。高橋悠治のまともな演奏(しかもソロ)て実は初めて聞く。いつもみたくふつうの格好でふつうに現れて、淡々と演奏する中で高橋悠治がそこで模索し産み出した音が私の耳に伝わると、あ、音楽て楽しい、と思える。指が思うままに気ままに、でも新しいものを探してる感じ。決してつまらない即興なんかではなくて、予想を裏切る音という意味で楽しい。「ゴルトベルグ変奏曲」のことをよく知ってるわけではないけれど、アンコールはシューベルトとショパンで(もちろんすごく上手なんだけど)、オリヴェイラの『神曲』のラストのカチンコ(=思考の停止)みたいだなーと思った。面白い。

中之島中央公会堂の中には初めて入ったのだけど、年季の入った不思議なきらびやかさ。言葉をかりるとこれが"大正期ネオルネッサンス建築"?というやつ?

南堀江のうわさの雑貨屋 某"s" へ行く。よくある小さなナチュラル系雑貨屋。でも値段のつけ方にモンダイあり。小さな糸きりはさみ 5000円とか、冷静に考えてそれはどうなのかなあと思う。アンティークとかそういうことじゃなくて、いくらで買い付けした?みたいな。そこの1Fにある喫茶店も目当てだったのだけどここはとても良かった。南堀江に行くとだいたいお茶する場所はワンパターンなので久しぶりにいい場所を発見。