地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


Si l'on sait exactement ce qu'on va faire, a quoi bon le faire.

昨日はアメ村の複眼ギャラリーで「竹谷郁夫個展」へ行って、アルケミーに寄ってみた。家人の買ったCDは Evan Parker (saxophones), Paul Rutherford (trombone), Hans Schneider (bass), Paul Lytton (percussion, electronics)の「Waterloo, 1985」。私の買ったCDはモーリス・ペジャールの舞台音楽と書いてあった Pierre Henry「現代のためのミサ」。Paul Rutherford の参加したCDが聞いてみたかったので家人の買ったCDは私もうれしい。1曲60分50秒のライブはかっこよかった。「現代のためのミサ」は電子音楽というよりロックで、(関係ないけど)Tony Conrad「Gold」のはずし方とはまた違った味わい。この音にどうやってモーリス・ペジャールが振付したのか見てみたい。

そういえば今日は(たぶん)探偵!ナイトスクープの取材で石田靖が近所に来ていた。しょーもないロケに釘付け。いいなあ、探偵!ナイトスクープ

映画『殺人に関する短いフィルム(A Short Film about Killing)』(クシシュトフ・キェシロフスキ/1987/ポーランド)。様々なこま切れのシーンから構成される人々の日常の風景。孤独や歓喜や落胆や退屈、人々の感情が糸をつむいでいくようにひとつの方向へ向かっていく。あまりに淡々と描かれる物語。寡黙ななかに見出すことが出来るのは、あらゆる連鎖の上に成り立つ避けられなかった殺人、ということだけ。『殺人に関する短いフィルム』とはまさにその通りで、たとえそこに物語性があってもそれをクローズアップすることはなく、安っぽいお涙頂戴モノにしない。

映画『不滅の名優マルチェロ・マストロヤンニ』(アンナ・マリア・タット/1997/イタリア)。オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』の撮影中にポルトガルで撮影された?自らを語るという作品。『世界の始まりへの旅』が大好きなのも見たかった要素のひとつ。マルチェロ・マストロヤンニがいつからか好きで、かっこいい役どころではなく老いて哀愁漂う役が好き。ただ170本出演したというほんの一握りも見れてないと思うけれど。

映画『エヴァの匂い(Eva)』(ジョセフ・ロージー/1962/フランス)。ジャンヌ・モローの当時の恋人ピエール・カルダンデザインの衣装がすてき。この頃の中途半端に老けたジャンヌ・モローはきれいよね、とは思いにくい。