冬は野原にネズミを持ちきたり 僕は青いサテンの襞のなかで
家人と「からほりまちアート」に出掛ける。今年で三回目というこのイベントは、空堀商店街周辺のお店や民家や路地を使ってアート作品を展示するというもの。古い長屋や坂道などが多く路地へ入ればちょっと不思議なレトロ空間。昨年はこのイベントを知らなかったので今回がはじめてだったのだけど、アートな若者たちと商店街のおっちゃんおばちゃんが協力しあう想像以上にとてもいいイベントで楽しかった。もらった甘酒はおいしかった。
空堀商店街界隈長屋再生プロジェクトを運営する「惣」や「練」はとても京都ぽい。「心裸」でお茶しているときも京都にいるみたいだと思った。街並みは雑多なんだけどお店に入ると京都。保存したり再生したりというのはいいことだけど、やっぱりリアルレトロには勝てなくて、路地の長屋に普通にある古い木製の牛乳箱とか表札とか小さな庭とか玄関の白熱球のランプだとかそういうものにちいさな感動をした。
改装した長屋で創作フレンチとかマルジェラとか置くセレクトショップとかそういうことをしだすと京都になってしまうので空堀はもっとストイックにがんばってほしい。空堀は面白い街だと思う。
夜はおしゃれ串カツダイニングという上記の言葉をくつがえすようなところでゴハン。再生にはきびしいけど新規店にはあまい。