地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


宿命的な結末を忘れ、苦痛を、崩壊を、

時間のこまかいが有効な攻撃を忘れねばならず、空虚を、よるべなさを、孤独を忘れて、自分自身の冒険を歓喜をもって生きねばならなかった。

この週末に母と宝塚を観に行った。"花組 宝塚大劇場公演「野風の笛/レヴュー誕生」"。席は1階12列目のセンター。トップの春野寿美礼を差し置いて専科の轟悠が主役でいいのだろうかとちょっと思ったけれど、春野寿美礼もいい役で、でもかっこいいのはトムさん(轟悠)だった。抜群のかっこよさとオーラに感激。谷正純の脚本演出作品は面白い気がする。泣ける話と楽しいレビュー。劇中のおしゃべりだとかゴミのちらかしだとかに無縁の宝塚はそのあたりもほぼ完璧に空想で好き。夜はハービスオオサカのレストラン・ブルディガラでディナー。綺麗なモノや綺麗な生活が好き。

amus art press から出ていたフィリップ・ワイズベッカー作品集『HAND TOOLS』をやっと手にとって見た。出納帳の用紙に書かれた道具たちにちょっと楽しくなる本。

今日は友達の結婚祝いの品を見に中之島の graf に行く。悩んで結局何も買えなかったけれど、gm で以下個展を見た。



写真について私は全然知らないけれど、なにげない日常風景写真よりも私は志賀理江子氏の凝った写真の方が好き。志賀氏の写真には人間や電話のコードや椅子や扉、どれも日常にあるようなものが写しだされているけれど、その日常と切り離されたような別世界の非日常化した写真に、不安というより安心した。黒いカーテンにプロジェクターで映し出された大小様々に変化する光の粒子。重なりあってあっという間に消えて、またどこかで光るランダムな動き。平日の夕方のせいか、会場は私ひとりで、いい音響でオノ・セイゲンを聞いてランダムな開放感があって、いい個展だと思った。空間の中の空間。実生活にはない空間。『SD-2000 BOX Saidera Paradiso SD-2000 20 CD BOX / SEIGEN ONO』(\30,000)が欲しくなった。『Maria and Maria / Seigen Ono』(SD-1017H)も欲しい。

次回も覚えてたら行ってみようと思う。

  • 白山陶器:FACTORY展
  • 会場:graf media gm
  • 会期:2003.08.09-2003.08.31