地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『あ、春』(相米慎二/1998/松竹)


相米慎二の描くホームドラマ。家族の再生モノといえば娘の視点から見た「お引っ越し」がすごくいいけど、こちらは老いた親を持つ息子からの視点。相米慎二が肺癌で亡くなるたった3年前に撮ったと思うと感慨深い映画です。この映画って大友良英が音楽を担当してるけど、なんとなく相米慎二が選んだ人という気もします。


息を引き取った山崎務のお腹の上でひよこがかえるというエピソード、こういうのがほんとにいい。せつなさとほのぼのが入り混じるという不思議な気持ちになるステキな船の上のラスト。相米慎司はまとめ方が上手。ラストで毎回ぐっとさせられる。