『ジェーン・バーキンのサーカス・ストーリー(36 vues du pic Saint-Loup)』(ジャック・リヴェット/2009/フランス、イタリア)
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ジャック・リヴェット、実はそれほど見れてないうえに印象もそんなになく、アンナ・カリーナの『修道女』も見てるのにうろおぼえレベル。
この歳になってようやく分かる/分かった気になる映画もたくさんあるけど、この作品も分かるとは言い難い、結果的に難解ということになるのかもしれない大人の愛がテーマ。ストーリーそのものは難解ではありません。ヌーヴェルヴァーグ人らしいふいにはじまる劇中劇、または出演者がカメラに向かって話し出す、こういう演出はいかにも!で楽しく感じます。
空に浮かぶ丸い月と小さなサーカスの円形のテントと舞台。道化たちの寸劇では丸い皿が次々に割れ、最終的にはすべて割れてしまいます。違和感による小さな小さな亀裂、ムチで裂かれる新聞紙によって完全に解き放たれます。
老いても巨匠ジャック・リヴェット。一筋縄ではいかないひねくれ加減。