地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『煙突の見える場所』(五所平之助/1953/新東宝)

上原謙/煙突の見える場所

上原謙/煙突の見える場所
価格:3,990円(税込、送料別)


見る場所によって3本にも4本にも見える、通称「お化け煙突」(1926-1964年に千住火力発電所にあった4本の煙突)がある北千住が舞台。情けない(でも心は優しい)夫をやらせたらピカ一の上原謙田中絹代の夫婦役、強い現代女性の象徴を演じる高峰秀子、この設定だけでもわくわくします。田中絹代はおばさん感がぬぐえない(危険日や安全日をカレンダーに書いてるのはちょっと……)けどマジぽさが上手。赤ちゃんあやしに疲れてるのがリアル。あばら屋に住むがさがさした感じ、赤ん坊をみんなで看病するシーン、なんだかいいなー。曖昧な表現になってしまうんだけど、なんだかすごくいい映画でした。巨匠。