地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


押しよせる涯てしない嘘を理解しようと試みていた

映画『ニコラ(Nicolas)』(クロード・ミレール/1998/フランス)。不思議な感覚のズレのある映画で、物語自体は決して面白いわけでなく(現実と空想に揺れる妄想癖のある少年のありきたりな話)クロード・ミレールの映画の構成の仕方や見せ方が面白い。「ニコラ」と「ニコラの友人」と「先生」と「私(を含む映画を見る人々)」。結末に至るにつれ、誰が何を知っているのか、非常に曖昧になり、"曖昧になる"という不思議な状況に陥る。私にすら物語の結末はきちんと示されずに終わる。そして(物語が終わった時点での)主人公のニコラにも。フランス人らしいクロード・ミレールの作為的な映画。

現在OA中のNTT西日本のCMはフェレンク・カーコ(Frenc Cako)のサンドアニメーション。CMが流れるたびに見入ってしまう。アクリル板の上に砂を落として描くパフォーマンスはとても面白い。そして上手い。
ここ参照→http://www.ntt-west.co.jp/ad/making/index.html