地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


他人たちの言葉を、教養を、知性という多面鏡を

憎むことを覚えたまえ。

谷崎潤一郎の奥さんは夜寝るときでも薄化粧をして決して素顔を見せなかったとか。そういう行為が今でも美徳や美談になってる例は多くあるけれど、だからどうだという気がしてならない。

関西ローカル番組の神戸出身素人タレントRが「名古屋はファッションも髪型も神戸をマネしてんねんけどダサいねん」と言っていたのが忘れられない。名古屋OLには名古屋OL文化があると思うよー。

romi-unie Confiture のジャムが食べたい。梅田イーマのBibliotheque にイベントで来てたときに行けばよかったなあ。美味しそうなジャムは魅力的。

千里セルシーシアターに映画を観に行く。

36の連句を35人の作家がアニメに作り上げた作品。これだけの監督の新作を少しづつでも観られるていうのが貴重で、やっぱりノルシュテインやペトロフやドゥルーアン、それから山村浩二はいいなーと思った。ノルシュテインの作り出す人物の仕草や息づかいが好き。クレヨンの重ね塗りをけずって絵を描く守田法子パペットアニメーションの浅野優子とか今まで知らなかったけれど面白かった。ただ後半の各作家のメイキング、インタビューや説明は正直いらなくて作品そのものだけの上映で十分だったと思う。久里洋二のインタビューは面白かったけど基本的に作家の気持ちは見えないほうが好み。

映画『歴史は女で作られる(Lola Montes)』(マックス・オフュルス/1956/フランス)。19世紀のパリに実在した美貌の踊り子ローラ・モンテスの恋物語。豪華で幻想的なサーカスのシーンから夢の中にいるような感覚。フェリーニの『8 1/2』(1963)を思い出す。カメラの前の障害物を動かさずにわざと人物にかぶせ、私は目の前の映像に目を凝らす。妄想と夢と現実の曖昧な境界線上で物語が進行する。私が映画に求めるのはこういう感覚なんだと改めて思った。驚くほど豪華なセットの中で夢のような女性が見世物になるという落差。たった1ドルで夢を買えるなら喜んで夢の中へいこう。

映画『カラマリ・ユニオン(Calamari Union)』(アキ・カウリスマキ/1985/フィンランド)。しょうもない中年の男達のロード・ムービー。同じ名前の男達の目指す場所はひとつ。しかし同じ名前の男達はいつの間にかそれぞれの道を歩き始める。個性の主張。

新しい分野の本に挑戦中の家人の影響で舞城王太郎阿修羅ガール』を読み始める。こういうタイプの本はあまり読まないので面白い。すらすら頭に入ってくるしさっさと読める。女子高生の感覚も分からなくはない。こないだの芥川賞受賞作品もこんなかなあ、と思うとちょっと読んでみたい気もする。