地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』ラヴ。
文系家人と10歳と6歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


すべてはまた新たに始まる。


しかし甘美な日々を期待している。

胃のほうは薬を飲んだらいい感じ。家人と前から予定していた『鈴木昭男 点音(おとだて) in 和歌山』に行く前に病院で薬をもらえてよかった。

お天気は曇りのち雨。でも朝早くから和歌山県立近代美術館を目指す。美術館に到着して、点音ポイントを記した"点音マップ"をもらい、市内を散策。耳のような足形のマークが市内各所にあって、そこに足をあわせて立ち、鈴木昭男さん曰く「耳を澄ますによいポイント」で耳を澄ます。車の走る音、学校の校庭から聞こえる子どもたちの話し声、雨の音、ふと立ち止まって耳をすますといろんな音が聞こえる。歩道橋の下のポイントでは手をたたくと音の反響がおもしろい、ということで家人とふたりで手をたたく。鈴木さんのポイントはどれもおもしろい場所に設定してあって、地図を見ながらポイントをさがすのもウォークラリーぽくて楽しかった。

雨が強くなってきたので和歌山市内の点音散策は途中で中断、次は熊野古道なかへち美術館(妹島和世と西沢立衛が共同設計した小さなガラスの美術館)を目指す。熊野古道にあるだけあってとても山奥。山道だいじょうぶかなあと心配していたけれど、さすがは世界遺産、道路はかなり舗装してあった。滋賀の MIHO MUSEUM へ行くほうがたいへんな山道。それでも時間はだいぶかかって到着。

熊野古道なかへち美術館では18:30より鈴木昭男さんのパフォーマンス。鈴木昭男さんを見るのはじつははじめてで、とても神経質な方を想像していたらものすごくおだやかな人柄のよいおしゃべり好きなおじいちゃま。この時点でいままでより(CD聞いてただけのときより)好きになる。幅広い年齢の観客の前でのパフォーマンスは、すばらしくて涙が出そうだった。竹や石からあんなにいろんな音が出るおもしろさをあらためて知る。目を閉じて聞いていると手触りの細かい音の粒子と荒い粒子とが館内でやまびこのように反射する。繊細なやさしい音と興奮するようなはじける音。立ち止まること、耳を澄ますこと、うつくしいこと、揺れ動く音。Steve Roden や Brandon Labelle みたいなパフォーマンスを想像していたけれど、申し訳ないけど較べられないくらい鈴木さんのパフォーマンスは完璧。さらに私は鈴木さんとお話して、なおかつ一緒に写真まで撮ってもらってほくほく。

近露王子の小さな民宿に泊まった翌日(そういえば朝の食事で出た名物「茶がゆ」はとてもおいしかった!)、せっかく熊野古道に来ているので少しだけ散策。花山法皇の熊野詣の旅姿であるとも言われるちいさなかわいらしい牛馬童子像、野中の一方杉などを見て帰路につく。夏のプチ旅行はとてもよい旅行になってうれしい。

大阪に帰ってきてからどうしても ほしよりこきょうの猫村さん』が読みたくてジュンクで購入。あーいい、和む。猫村さん、いいなあ。

きょうの猫村さん 1

きょうの猫村さん 1