『祇園囃子』(溝口健二/1953/大映)
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以前見たときのエントリ。
ほんまに完璧な映画かもしれん、と思うくらい、溝口健二の『祇園囃子』は完璧で、溝口健二の描く舞妓芸妓の花柳界が大好きです。祇園の細い路地の撮り方がなんとも美しい宮川一夫カメラ。
芸妓・美代春(木暮実千代)が、一から仕込んでようやく一人前になりつつある舞妓・美代栄(若尾文子)を見世出しするシーンがほんまにたまりません。お母はん(浪花千栄子)に頼んでなんとか用意した豪華な衣装、「(愛想よく)ようしゃべりや」と美代栄に声をかける美代春の言葉がど真ん中に的を得ていて泣ける。その後、その綺麗で豪華な着物で美代春と一緒に近所に挨拶回りする若尾文子のかわいいこと。
カラーだとかモノクロだとか忘れてしまうくらい画面構成が美しいうえに女優さんたちの着物での所作が美しく感激もの。祇園で生きていく女の悲哀、それでも生きていくという切なさに胸がぎゅうとなります。
溝口健二 大映作品集Vol.1 1951-1954 [DVD]
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