地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『わが青春に悔なし』(黒澤明/1946/東宝)

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原節子の黒澤映画デビュー作品、そして黒澤明戦後はじめての作品。京大・滝川事件とゾルゲ・スパイ事件を下地に、女性側(運動家の妻という立場)から深い愛情を描いた物語。妻という立場を主軸に置いているせいか、野毛がどういう運動をしていたのかほとんど分からないんだけどそれでいいのかも。令嬢から農家の嫁になって泥だらけになって農作業をする力強い生命力あふれた女性に変貌していく様がすごい。やっぱり原節子はど根性が似合うわー。


前半部分、ドアの前で思い悩む原節子の短いショットをつなげる手法が意外でおもしろいです。サイレント映画?!


滝川事件
滝川事件(たきがわじけん)は、1933年に京都帝国大学で発生した思想弾圧事件。京大事件(きょうだいじけん)とも呼ばれる。

ゾルゲ事件
ゾルゲ事件(ゾルゲじけん)は、リヒャルト・ゾルゲを頂点とするソ連のスパイ組織が日本国内で諜報活動および謀略活動を行っていたとして、1941年9月から1942年4月にかけてその構成員が逮捕された事件。この組織の中には、近衛内閣のブレーンとして日中戦争を推進した元朝日新聞記者の尾崎秀実もいた。