地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『ベリック(Berik)』(ダニエル・ジョセフ・ボーグマン/2010/ロシア、デンマーク)


第63回カンヌ国際映画祭のショートショート受賞作品。旧ソ連の核実験場だったセミパラチンスク(現在はカザフスタン)では、1949年から40年間にわたり、467回もの核実験が行われた場所。この核実験より生じた強い放射能が飛散し周囲の住民が被爆。その被爆によって顔一面がただれて膨れ上がり生まれたときから失明している男性(実在)が主人公。静かに暮らす男性を映し出し、被爆という現状を淡々と描くことで、それを見る側としては画面から逆に個人ではどうしようもない秘めた悲しみや怒りを強く感じます。わりとベビー。