地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『悪の華(La Fleur du mal)』(クロード・シャブロル/2003/フランス)


ゆっくりゆっくりと長回しで撮っていく冒頭のシーンからもうすでにシャブロル最高だと思わせるこのセンス。もう圧倒的にすごい。言葉の選び方や匂い、どこをとっても無駄なカットはなく、これが映画だと再確認するようなすばらしい作品。


ブルジョア一家の繰り返す近親相姦の歴史と過去と現在。「時間は存在しない。ただ"今"が永遠に続くだけ」。ラストがこれまたシャブロルの終着点でしびれてしまいます。