地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇(La Ceremonie)』(クロード・シャブロル/1995/フランス)


タイトルがB級すぎてクロード・シャブロルがかわいそう……。


得意のミステリー作品。ブルジョア一家の家政婦となったソフィーとひょんなことから知り合った郵便局の女。冒頭からの不安感と緊張感が最後まで続くのがすばらしい。冷徹で唐突なサンドリーヌ・ボネールとイザベル・ユペールが起こす惨劇。静かに進む物語の見事な急展開さにほれぼれ。シャブロルの作品全体から見ると賛否両論あるみたいだけど、私はおもしろいと思いました。


サンドリーヌ・ボネールが会話は普通にできるのに文字が理解できないという失読症であるという設定なんだけど、失読症について調べてみたら理解できるようなできないような。トム・クルーズオーランド・ブルームダ・ヴィンチやピカソやウォーホルも失読症だとか。でもトム・クルーズオーランド・ブルームはソフィー(サンドリーヌ・ボネール)みたいにまったく読めないわけじゃなくて部分的には読めるんだよね?だとしたらそれは難読症では?総合して失読症というのかしら。