地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


「第2回中之島映像劇場 日本のビデオアート――1980年代――」


国立国際美術館B1階講堂にて、「第2回中之島映像劇場 日本のビデオアート――1980年代――」観賞してきました。上映された作品のアーティストは以下。

斎藤信
ビジュアル ブレインズ(http://www.visualbrains.com/
伊奈新祐
島野義孝
寺井弘典
出光真子(http://www.makoidemitsu.com/www/home_j.html


だいぶ映像アートに疎いので、だれひとり見たことがなかったけどわくわくして見に行きました。あまり見る機会のないビデオアート、貴重なプラグラム!


Aプロは斎藤信、ビジュアル ブレインズ、伊奈新祐、島野義孝。ストイックな斎藤信も伊奈新祐も悪くないけど、ビジュアルブレインズ(風間正+大津はつね)のゲーム感覚と、島野義孝のナマっぽさはおもしろかったなー 島野義孝は三作品あったんだけど、見ていくうちにギャップがどんどん大きくなってドキドキしました。すごい。


Bプロは寺井弘典、出光真子。見どころは前衛主婦・出水真子による前衛ブラックホームドラマ。同じプログラムの寺井弘典かなりかすみます。とある家庭の様子を相当ぶっとんだ映像感覚で映し出します。『グレート・マザー (幸子)』(1984年/18分50秒)も『洋二、どうしたの?』(1987年/18分)も良かったけど、『清子の場合』は特にすごい!久しぶりにこういう衝撃を受けて感動しました。


『清子の場合 Kiyoko's Situation』(1989年/24分20秒)



<解説>
主婦という役割におさまりきれないエネルギーを持った女を日常生活は凶器となって追いつめていく。
自己表現の道を閉ざされた画家志望の女の悲痛な叫びを描いた傑作。
1991年にモンディアルビデオ祭で最優秀実験作品賞、1992年にシモーヌ・ド・ボーボワール・フィルム&ビデオ祭で奨励賞を受賞した作品。

学生の頃、西嶋憲生さんの紹介するアート作品を追っかけてた時期があり、出水真子を調べてたら西嶋憲生さんの「心の神話 出光真子の映像世界」なんて文章がヒットして、夜中に懐かしくもうっとりしてしまいました。


しかし出水真子はすごい。