地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『サラバンド(Saraband)』(イングマール・ベルイマン/2003/スウェーデン)



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89歳で亡くなったイングマール・ベルイマン。85歳の時の最期の作品。『ある結婚の風景』の続編と言われ、マリアンとヨハンが離婚後30年ぶりに再会。リヴ・ウルマン、エルランド・ヨセフソンそれぞれが年老い、30年前と同じように顔にクローズアップされると過ぎた年月がありありと浮かび上がります。この作品は男女や夫婦の愛の問い方というより、父と娘の確執や葛藤に注目。このビリビリくる心情のリアルさや人間の本質や根源に迫る描き方はさすがにベルイマン。ヨハンがマリアンに言う台詞が印象深いです。「いい夫婦には2つの要素が必要らしい 固い友情と変わらぬ性衝動だ」