地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『そして、私たちは愛に帰る(Auf der anderen Seite)』(ファティ・アキン/2007/ドイツ、トルコ)


そして、私たちは愛に帰る [DVD]

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ドイツのブレーメン、トルコのイスタンブールを舞台に3組の家族を描いた作品。すべてが交わりそうで寸でのところで交わらないあたりがもどかしくて上手。こういう物語のつなぎ方て多い気がする(有名どころだと『バベル』とか)。トルコの国内の情勢やドイツ内のトルコ移民、EU加盟問題についてなど感覚的に分からない点も含めて、アイテンの心が氷解していく瞬間、ネジャットの父親との関係の再生(実際に再生したかどうかは予測だけど)は、いいなーと思う余韻の残る映画です。