地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『おとうと』(市川崑/1960/大映)

ニュープリント銀残し版で観賞。姉に岸恵子、弟に川口浩、継母が田中絹代で父が森雅之。キャストがすごいなー。冒頭の雨のシーンが印象的で、それだけでこの映画が生きてる感じがします。すさまじく陰湿な家庭のなかでみんなの橋渡しをするちゃきちゃきした岸恵子もいいけど(女学生には見えないけど)、意地の悪い継母を演じる田中絹代はやっぱり上手。ほんとに憎憎しいわー。銀残しという方法を用いた宮川一夫の映像の陰影も心に残ります。前衛。ラストの岸恵子の行動はまさに原作を書いた幸田文という人そのもののような気がしました。上手。


おとうと [DVD]

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