地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『わが幼少時代のポルト(Porto da minha infancia)』(マノエル・デ・オリヴェイラ/2001/ポルトガル、フランス)

オリヴェイラ監督の故郷ポルト。廃墟となった生家、昔家族で訪れた劇場、クリスタルパレス、初恋、オリヴェイラの少年時代から青年時代を過去と現代の映像と回想シーンで振り返る物語。冒頭のシーンが『夜顔』とかぶるのは意図的。オリヴェイラ少年役は、なんとオリヴェイラ監督の孫だそう。他の監督がそういう起用をしたらちょっとどうかと思うところだけど、オリヴェイラ監督だとすべてが許されます。むしろちょっと感慨深い。難解さも劇の中の劇もオリヴェイラの映し出すポルトガルの風景も心から好き。たまらなくかっこよくて遊びがあって他に類のない映画を撮るオリヴェイラ監督の作品がだいすきです。手が届かないのに恋してるみたいな気持ち。