山田風太郎『育児日記』
本棚にある本のほとんどは家人の本。なのでふと手にとって読む本も家人の本ばかり。山田風太郎『育児日記』。自身2人の子供の子育て記。山田風太郎の本て正直ちゃんと読んだことないけど数ページ読んで帯に書いてあるような"愛情たっぷり"とはちょっと違うような気がして家人に聞いてみる。家人曰く「山田風太郎て結構ひどい人として有名で、その山田風太郎の育児日記というのが面白い」ということらしい。そうなんだ、そう思って読みすすめると面白い。のんびりゆっくり読もう。
"子供の顔を見たらユーゼンとして父性愛生ずるかと思いしに、ちっとも生ぜず。上野博物館にある南米の土人の首を乾かしかためたやつみたいな顔を眺めながら憮然としている。"
"夜五十嵐家で麻雀しようとしたけれども佳織泣きわめきて啓子加わる能わず。従って麻雀出来ず。大いに腹をたてて牌を佳織の頭に叩きつける。啓子曰く「三十三になって、九ヶ月の赤ん坊とケンカするのか」と。"
- 作者: 山田風太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
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