地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


薔薇ノ木ニ薔薇ノ花サク。ナニゴトノ不思議ナケレド。


トリノ五輪。NHKのオリンピック放送のオープニングはフェレンク・カーコのサンドペインティング。イタリア国歌斉唱の女の子かわいらしかった。パヴァロッティもいい感じ。各国のプラカードを持つ女性の MOSCHINO(モスキーノ) のドレスが良かった。手の込んだデザイン。トップスのフェイクファーのマイクロジャケットもかわいい。アルプス山脈!


先週のリベンジ。堀井和子堀井和子の1つの生地で作るパン私のパンのおいしいレシピ』を片手に基本のシンプルな丸パンを作ってみる。きっちり試してみたらきちんとできた。うれしい。しかもおいしい。これがうわさの堀井和子の丸パン!と盛り上がる。(生地をこねるとき、その場にいた家人も手伝ってくれた。ありがとう)


堀井和子の1つの生地で作るパン―私のパンのおいしいレシピ

堀井和子の1つの生地で作るパン―私のパンのおいしいレシピ


ヴィヴィアン・ウエストウッドのコスメシリーズ、マットリップカラー"ゴールドリーフ"。好みの色・質感で気になる1本。ほしい。3/8発売、とメモ。

庄野潤三『けい子ちゃんのゆかた』(新潮社)。老夫婦の穏やかな日々を描く連作第10作目。安心して読める幸福なスロー本。もうひ孫が二人も! "モーニング娘。"という単語が出てきたりするのもむしろ感慨深い。ところで川本三郎「郊外に憩いあり 庄野潤三論」(2002年.新潮11月号)に以下のような文章が発表されていた。

"庄野潤三は、極力、作家である自分を消そうとする。作家という特殊な自分を消し生活者としての小市民性を浮きあがらせようとする。この消去あるいは削除は重要である。平穏な日常といい、小市民の幸福といい、そこには自ずと選択、削除の意志が働いている。作家としての仕事がほとんど描かれていないように一群の「郊外小説」には欠落しているものが多い。家庭の経済のことがまず一切、描かれていない。この老夫婦は、どういう経済状況にあるのか。作家である主人公は、いったいどれぐらい年収があるのか。昔の私小説作家だったらこだわったであろう生活の経済的基盤がほとんど語られない。"


これを読んで、すごい分かる分かる、とひとりで納得した。生活する上で必要なお金のでどころなどいままでほぼ書かれていなかった。お金持ちぽいけどどのくらい余裕があるのか分からない。だけど今回『けい子ちゃんのゆかた』を読んでいて、庄野夫婦は1年に春・秋と2回、帝塚山のお墓参りもかねる大阪旅行をするのだけど、毎月その積み立てをしていて、その金額が「毎月10万円」だと初めて知った。神奈川から大阪へ行くために毎月10万円の積み立て・・・。庶民の読者の素朴な疑問のちょっとした解決がまた庄野さんファンとしてはなんとなくさらに親近感を深める。生田とか三田てよく知らないので検索してみたら川崎市多摩区らしい。生田に「いなげや」がほんとにあった。庄野さんはいいなあ。


けい子ちゃんのゆかた

けい子ちゃんのゆかた



夜ごはんは、高峰秀子『台所のオーケストラ』に載っていた"ビーフ・ドリア"。分量なんかの細かい指定は一切ないデコちゃん流レシピ。デコちゃんレシピは甘いもの苦手な彼女らしく、みりんや砂糖はほとんど使用しないものがほとんど。自分レシピに飽きてきたので今週はデコちゃんレシピをふんだんに活用する予定。


台所のオーケストラ (文春文庫)

台所のオーケストラ (文春文庫)