地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


ある種の恐れと、倦怠と、郷愁に決して似ていなくはない何かとが。

「ブーランジェリー タケウチ」「ブランジュリ タケウチ」とにかく検索エンジンから来てくれる人で多いのはタケウチで、最近行っても書いてないのでなんだか申し訳ないと思ってなにか食べたことないパンでも買ってこようと行ったら今日は日曜日。お休み。今日もネタなし。うーん。

そのあたりを散歩してるついでに行ったことのない雑貨兼オリジナル服屋さんへ。なかなか大人でかわいい品揃え。チェコのルームシューズがかわいかった。使いそうにないので買わなかったけれど(おとな)。

家に帰ってからオスカー・フィッシンガーのビデオ『Oskar Fischinger/The Contemplative Films of Oskar Fischinger』を見る。紹介文によると"1982年にDr.William MoritzとElfriede Fischingerによってリリースされていた作品がリイシュー"なんだとか。入っているのは以下作品。

  • 『Spirals』(1926)
  • 『Spiritual Constructions』(1927)
  • 『Studie Nr. 6』(1930)
  • 『Liebesspiel (Love Play)』(1931)
  • 『Radio Dynamics』(1942)
  • 『Motion Painting No.1』(1947)

個人的にダントツなのは『Motion Painting No.1』(1947)。音楽にあわせて動くペインティング。あまりに完璧で逆にペインティングがあって音楽があるような気さえする。ものすごく面白くて美しい作品。

映画『ノン、あるいは支配の虚しい栄光("Non" ou a Va Gloria de Mandar)』(マノエル・デ・オリヴェイラ/1990/ポルトガル、フランス)。オリヴェイラの描く一大歴史スペクタクル。様々な戦争の敗北の形。タイトルの「ノン、あるいは支配の虚しい栄光」がまさに主題。非常に分かりづらい作品で見ている最中に思い出したのはアンゲロプロス『アレキサンダー大王』。巨匠のあたためていた歴史モノというのは難解な映画になりがち。けれど生の隣に潜む死の存在、勝利と敗北、同列で明暗印象付ける作品はオリヴェイラの様々な作品にあり、たぶんこういう撮り方はオリヴェイラにしかできないから好きなんだと思った。

ところで「右から読んでも"NON"、左から読んでも"NON"。"NON"はそれ以上でもそれ以下でもない!」(だっけ?)というセリフ、昔の偉い人が言った引用らしいけれど、ちょっとウケてしまったのはオリヴェイラファン失格?