地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


傷のまわりに漂う血の軽やかな雲だ。

目の前にあった雑誌「東京人」をパラパラめくっているとそこに中野区の野方が出てきたので読んでみる。野方は家人が学生の頃住んでいた場所。私にとっては中野は中野ブロードウェイとか貧困なイメージしか出てこない。「東京人」に書かれている記事がどれほど信憑性があるかは分からないけれど、後藤慶二によって設計された中野刑務所、井上圓了が建てた哲学堂公園、建築物が面白そうな場所だと思った。散歩好きで建築好きな家人は、聞いたことないけどこういう場所が散歩コースだったのかな。

イングラム・マーシャル(Ingram Marshall)がヴェルナー・ヘルツォークの映画『彼方へ(Scream of Stone)』(1991/ドイツ、フランス、カナダ)の音楽担当をしていたことを知る。強靭な山男に共感出来ずに終わったこの映画の音をまったく思い出せない。

映画『パンと恋と夢(Pane, Amore e Fantasia)』(ルイジ・コメンチーニ/1953/イタリア)、『パンと恋と嫉妬(Pane, Amore e Gelosia)』(ルイジ・コメンチーニ/1954/イタリア)。ヴィットリオ・デ・シーカ、ジーナ・ロロブリジータ出演。コミカルで楽しいコメディ。人間恋をしなければ。

映画『あゝ結婚(Devorce Italian Style Divorzio all'Italiana)』(ヴィットリオ・デ・シーカ/1964/アメリカ、イタリア)。金持ち男と娼婦の女の結婚とその後。昼メロみたいな話なのに思い切り昼メロにならないのはソフィア・ローレンマルチェロ・マストロヤンニだからで、ソフィア・ローレン演じる娼婦姿は怪しい魅力で惹きつけられ、女の意地に感服する。壮絶なドロドロ恋愛物語なのに見終わった後には心のなかに何か小さな感情が残りふと笑ってしまえるのはヴィットリオ・デ・シーカのうまさ。

漠然と「同棲>結婚>同居」という感じで愛がある気がした。loveの愛。同棲も同居(友人もしくは恋人からの転換として)もしたことないから実際には分からないけど、これを打ち崩す法則というか要因が見つからない。こんなもんなんかな。