地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


「なぜ思考は閉じられた体系なのですか?」

国立文楽劇場にて家人と人生初の文楽鑑賞。演目は以下。

  • ■ 1月文楽公演
  • 公演期間:2004.01.03-2004.01.25
  • 会場:国立文楽劇場
  • 演目:第2部 4時開演
  • 『南部二月堂 良弁杉由来(ろうべんすぎのゆらい)』
  • 志賀の里の段
  • 桜宮物狂いの段
  • 東大寺の段
  • 二月堂の段
  • 『お千代半兵衛 八百屋献立(やおやのこんだて)』
  • 新靭の段

ちなみに11時からの演目は『寿式三番叟』『染模様妹背門松』『壇浦兜軍記』。日本の人形劇文化も知らずにチェコだとか言っててはいかん、というわけで(わけでもないけど)見た初文楽は面白かった。太夫・三味線・人形の三者で作り出される舞台芸術であることも見る前のガイドブックで知った。あるはずのない人形の表情が見え、繊細な手の動きに感情が見え、黒子がその場にいるのに誰もがいることを忘れ、あっという間に文楽の世界へ。義太夫節は思ったより聞きやすく、話の内容もパンフなしで分かるくらい。『良弁杉由来』は感動的な親子愛の話だったけれど打って変わって『八百屋献立』は姑の嫁いびりのコメディ。面白かったけどあまりの下品さにそういえば文楽は大衆芸能だったのだと思い出した。吉田玉男鶴澤寛治も見れたよ。

初春公演だからか観客には着物の方が結構多くて文楽を着物で観る奥様っていいなあとちょっと妄想。文楽は休憩含め4時間あまりあるのにチケットが思いのほか安いのは素晴らしいこと。この調子で歌舞伎も観てみたいなー。