地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


真梨幸子『殺人鬼フジコの衝動』

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毎度のネコメンタリー真梨幸子の回。真梨幸子の猫・ブリティッシュショートヘアのマリモがうちの猫にそっくりだなーと思いつつ、真梨幸子イヤミスの女王と呼ばれていることを知りました。イヤミスというジャンルを読んだことがなく、でも興味があってイヤな気分になるのをおそれつつ手を出してみました。


すごい、冒頭から相当に不快。そもそも小学生の姉妹が出てくる冒頭が我が家の姉妹とかぶってしまい、不快に拍車がかかります。虐待、暴力、ネグレクト、藤子が落ちていく様と負のスパイラル。不快なのにすごい勢いで読み進めてしまう小説としてのおもしろさ。読んだあとなぜか粛々と自分を見つめる気分になるなぞの読後感は小説最後の解説がたいへん上手でした。「リアル社会でも体感しうる負の感情を、距離を置き見直すことで、自らの黒い心を中和する」「毒を持って毒を制するのです」。


毒を持って毒を制する、まさに言い得て妙。続編も読んでみたいような読みたくないような(不快だから)、迷うなー

坂井希久子『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』

髙田郁の『みをつくし料理帖』シリーズみたいな江戸の料理シリーズものを探していて、アマゾンのレビューを参考にいろいろ読んでみるも、どれもこれもあんまりハマれず1巻でおしまい…という状況が続いていました。で、坂井希久子の『居酒屋ぜんや』シリーズに手を出して読んでみたら、これがなかなか読みやすく、2巻目へゴー!となっております。





みをつくし以上のものは感じないけど、ぼんやり読むにはたいへんよいです。このシリーズは表紙とタイトルがとてもいい。今週はこの本の中から触発されてぶり大根を作る予定。

dokushojin.com

灰谷健次郎『天の瞳 幼年編1』

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内容(「BOOK」データベースより)
年少組なのに年長組の子を泣かせたり、突拍子もないいたずらを考えついたりと、いつも保育園の先生を手こずらせてばかりの倫太郎。大人たちからはとんでもない悪ガキだと思われることが多いが、実は鋭い感受性とさりげないやさしさをあわせもった個性的な子だ。倫太郎はどのように成長していくのか、そして周りの大人たちは倫太郎をどう見守っていくのか。灰谷健次郎が満を持して贈るライフワーク集体成、遂に待望の文庫化。


灰谷健次郎祭り中。だんだん灰谷健次郎節というものに慣れてきました。倫太郎という男の子の保育園年少から小学校2年生までを描いた作品。『兎の眼』より説教臭いし、『太陽の子』よりヘビーでなく、教育論の押し付け的なものを感じるけど、それを押しておもしろい。この倫太郎がこのあとどう成長していくのか気になるのでのんびり続きを読もうと思います。

たまごサンド

「&Premium(アンドプレミアム)」に「京都たまごサンド巡り」というコーナーがあって、どの回もたっぷりはさんだ卵がおいしそうだなーと思っていました。大阪にもそういう店があるのかもしれないけど知らなくて、今日ふと入ったお店でたまごサンドに出会いました。


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こぼさず食べるのがむずかしいくらいたっぷり入った卵。おお、これはおいしい!なにが普通と違うのかわからないけど、これは絶妙においしい。へーたまごサンドってこんな感じなんや、と思ってひとりでちいさく感動するくらいおいしかった。

魅惑のスパイスカレー3

本日昼からの用事で半休。また中途半端な時間にお昼ができるので、狙ってた予約制の大人気スパイスカレー屋さんに行ってみました。最近タイミングがあればスパイスカレー狙い。整理券がなくても入れるかと思ったけれど、とんでもございませんでした。飛び込みは無理かーすごいな…


じゃ先日行ったところの別カレーにしよ、と思って行ったらこれまた大行列。平日なのにー。どーしよーと考えてさらに違う店へ。ランチだけスパイスカレーを出すお店に入れました。ここもなかなかの盛況。


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3軒目ゆえ、あまり時間がなくかっこむ感じで食べたけど、辛めだけど口当たりはやさしくなかなかおいしい。タルタルがかかっているのはタンドリーチキン。おなかいっぱい。時間があればあいがけも試してみたかった。今度はどこに行こうかなー

子どもと刀剣乱舞いろいろ 2

梅田の刀剣乱舞カフェなるところに行ってみました。初コラボカフェ。予約制のカフェです。すごい。


長女オーダーの山姥切国広のHOTホワイトチョコレート


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次女オーダーの骨喰藤四郎のパンケーキブリュレ。


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おいしいおいしいと食べておりました。よかったのう。私が頼んだ、へし切長谷部紫芋モンブランは自主規制により画像なし。求めるところが違うとはいえ(でも高いのに)、ひき肉みたいでびっくりしたー

ネコメンタリー 猫も、杓子(しゃくし)も。『岸 政彦とおはぎ』

www4.nhk.or.jp


あ、岸政彦って猫飼ってるんや、と思って見てみたら、岸政彦って大阪の人だったんや、といまさら知り、向井理の朗読する岸政彦の書き下ろしにこれが泣けて、岸政彦のデスクトップのモニターとキーボードの間にはちょっとした毛布が置いてあって、ここで猫が寝てる風景がたいへんよかったです。


岸家ではリビングのテーブルの上に猫用のカゴがあって、猫が丸くなって寝ています。あのカゴがうちの猫用にほしい。ネコメンタリーは毎度見てるけど非常にいい回でした。

宇江佐真理『雷桜』

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内容(「BOOK」データベースより)
江戸から三日を要する山間の村で、生まれて間もない庄屋の一人娘、遊が、雷雨の晩に何者かに掠われた。手がかりもつかめぬまま、一家は失意のうちに十数年を過ごす。その間、遊の二人の兄は逞しく育ち、遊の生存を頑なに信じている次兄の助次郎は江戸へ出、やがて御三卿清水家の中間として抱えられる。が、お仕えする清水家の当主、斉道は心の病を抱え、屋敷の内外で狼藉を繰り返していた…。遊は、“狼少女”として十五年ぶりに帰還するのだが―。運命の波に翻弄されながら、愛に身を裂き、凛として一途に生きた女性を描く、感動の時代長編。


仕事で遅々として進まない本や文章を読むことが多いので、いやされ系の読みやすい本を読む傾向。宇江佐真理はなにかを読んだことがあったけどあまり印象になく、でも『雷桜』はおもしろかった。遊と斉道が出会うことを予測して読み進めるも、これがなかなか出会わなくてもどかしく、限界までひっぱってからの展開が上手です。読んでから映画化されてることを知って(たしかに映画になりそう)、調べてみたら遊が蒼井優で斉道が岡田将生という美男美女。うーんちょっときれいすぎる。

バレンタインチョコとマハラジャのだいどころチキンカレー

家人がいただいたチョコ一部。アラン・デュカスおいしい!ありがたやありがたや。アラン・デュカスはシェフがサインを入れてくれたりするのね。すごいー。


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アラン・デュカスの中身。


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本日、ごはんどうしよーかなーとふらりと立ち寄った食品店で、カレーコーナーをながめていて、マハラジャのだいどころなるレトルトカレーを発見。なかなかお高いので試食ということで2個購入。


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小麦粉、化学調味料一切不使用!鶏の骨付き手羽元入りカレーです。
国産玉ねぎを6時間かけて半分の量になるまで炒め、「グレビー」と呼ばれる玉ねぎジャムを作ります。このグレビーをベースにトマト、ウコンをはじめとするスパイスと塩(天日塩)ごく微量の植物油脂のみで本格インド料理のカレーに仕上げました。
胸焼けしにくく、初めて食べてもどこか懐かしく感じていただけるかもしれません。国産鶏肉使用の安心感も美味しさのポイントです。
国産原料にこだわり、小麦粉 ・ 化学調味料不使用。保存料無添加の自然な味わいはインド料理店そのままのレシピで実現しています。


鶏の骨付き手羽元入りチキンカレー。レトルトカレーとは思えない本物感。小麦粉、化学調味料一切不使用とかすごいね。おいしい。


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灰谷健次郎『太陽の子』

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太陽の子 (角川文庫) [ 灰谷健次郎 ]
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内容(「BOOK」データベースより)
ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、六年生になった頃、おとうさんが心の病気で苦しむようになる。おとうさんの病気の原因は何なのか?ふうちゃんは、「沖縄と戦争」にその鍵があることに気づきはじめる…。戦争は本当に終わっているのだろうか。なぜおとうさんの心の中でだけ戦争は続くのか?今、日本人が本当に知らなくてはならないことがここにある。


兎の眼』がよかったので続・灰谷健次郎。児童書の枠にはおさまらない、沖縄戦を根底に置いた、超ベビーな物語。アマゾンのレビューを見ていると、小学校高学年のときに読んで、大人になってまた読んでみました、なんてレビューが多々あって、なかなかみなさん社会派。昔の子どもはこんなヘビーな話を読み、そして物語に出てくる子どもたちも、これまたヘビーな環境下で、この生きる力と深い思考力に頭が下がります。たしかに小学生中学生で読むとたいへんな衝撃であろうと思います。


一生の多くを神戸で暮らした灰谷健次郎、『太陽の子』は全編関西弁で進みます。『兎の眼』も関西弁だけど、この関西リアル感はすばらしい。リズム感もすばらしい。


ふうちゃんもキヨシ君もときちゃんも梶山先生も、みんないい。