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地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』ラヴ。
文系家人と10歳と6歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『さらば、愛の言葉よ(Adieu au langage)』(ジャン=リュック・ゴダール/2014/フランス)



アブラカタブラ、毛沢東ゲバラ


ゴダール初の3D長編映画。残念ながら3Dで見てなくて、2Dでの観賞は別物になってたかもしれません。でもこれ映画館で3Dで見てたら最高だったかも。どういう状態のイッちゃってる立体視だったのか気になります。Adieu au langage=さらば、言葉よ、というわりには引用につぐ引用、ストーリー性のないブツ切れ映像を脈絡なく(ないように見える)つなぎ合わせ、言葉を追いかけるのと目に入るその情報量と補完作業は膨大でこれがなかなか必死。圧倒的に流れてるもののほうが多いし、補完できるはずがないのに、必死さに陶酔してくるとゴダール映画見てる!と実感したりして。斜めに傾き手ブレの激しい画面、露光の大きいカット、男女の部屋のテレビに映る映画、小説や哲学の朗読、そこはもう現実とはかけ離れた世界。現実の世界に”逃避する”しかない、ということ。細部にわたるまでゴダール!としかいいようのない作品で、83歳にしてこの感性に驚嘆。



「あの頃が一番よかった」とデローリエが言った


この一説は何の引用かと調べたらフローベールの「感情教育」という小説のラスト。フローベルも読んでない私……。ゴダールを見てる最中はちょっと興奮しているのに、あとでちょっと調べたりすると知らな過ぎる自分にがっかりするというこれもデフォ。

法律を勉強するため上京した十八歳の青年フレデリックは、帰郷の途上、セーヌ河をゆく船の上で美しき人妻に心奪われる。やがてパリ暮らしを再開した彼は、一途に人妻を想いながら、夫の経営する新聞社や社交界に出入りをするようになる…。革命前後のパリで生きる夢見がちな青年と、彼をとりまく四人の女の物語。

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