地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』ラヴ。
文系家人と10歳と6歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『隠された記憶(Cache)』(ミヒャエル・ハネケ/2005/フランス、オーストリア、ドイツ、イタリア)


フランスとアルジェリアの歴史的過去や人種差別的な問題が下地となったミヒャエル・ハネケの”犯人探しではない”サスペンス映画。静寂の使い方が上手な監督。


少年の頃に犯した罪と対峙する主人公。悪戯と恐怖。持続する緊張感。そこで「ハネケの映画」だからと身構えるのをふと忘れるとあのシーンがあって本当にああいうシーンを入れるタイミングが巧みすぎる。緊張感ゆえに長回しのシーンを凝視して、何かを見つけようとする心理が働くのだけどたいした鍵はほとんど見つからないという挑発的な映画で、インパクトという点では『ピアニスト』に負けず劣らず大きな印象を残します。うまいな、すごい。