地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『ピアニスト(La Pianiste)』(ミヒャエル・ハネケ/2001/フランス、オーストリア)

ピアニスト [DVD]

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数年前に見てなかなかのインパクトを残した作品。もう一度見たいと思うクセのある作品は好き。


以前見たときにはあまり関心のなかった主演女優イザベル・ユペールが、シャブロルの『甘い罠』や『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』『最後の賭け』なんかを見てるうちに大好きになってたのと、屈折した愛情の美しい印象を残した映画をもう一度見たいと思って再見。


さらに同じくシャブロルの『引き裂かれた女』『悪の華』に出演していたブノワ・マジメルも出演してて(シャブロルのこの作品出演のほうが後だけど)、ひっそりこの映画鑑賞に盛り上がっておりました。シャブロルを好きになってハネケも再燃。


中年のピアノ教授と青年。どんどん狂気に満ちてどんどん観客を置いていく、その研ぎ澄まされていく偏執的な愛情を繊細に描き出す力はすごい。イザベル・ユペールもすごい。