『カンタベリー物語(A Canterbury Tale)』(マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー/1944/イギリス)
パゾリーニではなくマイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガーのほのぼの作品。パゾリーニの『カンタベリー物語』はほとんど忘れてしまったものの、エログロ系のパゾリーニからはわりと対極にあると思われます。1939年の作品『スパイ(The Spy in Black)』でも書いたように(http://chim.hatenablog.com/entry/20130113/p2)、マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガーという名前を聞いただけで心躍ります。この時代でありながら、プロパガンダではない文化的イギリス紳士の作品。ほんとになかなか見れなかった彼らの作品がいまになっていろいろ見れるのはうれしいなー
糊男(グルーマン)の犯人を見つけ出すという大筋があるにもかかわらず、あえて犯人を物語のなかではっきりと言わないあたりは彼らぽい。でも牧歌的な作品であるがゆえに、マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガーというフィルターがないと実は眠いかも……
映画の中でカンタベリー大聖堂が映るんだけど、大戦中ドイツ軍から爆撃を受けて破壊された跡が見えるものの、歴史的建造物であるこの大聖堂がほんとうに美しくて目を見張るほど。
下はパゾリーニの『カンタベリー物語』。パゾリーニはDVDの入手も簡単で見やすい(映画自体は見やすくないけど)んだけどな。
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