地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『豚と軍艦』(今村昌平/1961/日活)



主演の長門裕之と恋人役吉村実子のジャケットがかっこよすぎる『豚と軍艦』。


外国向けジャケットもフランス映画のよう。




九州の炭鉱で働いていた父親が亡くなって極貧生活を送る4人兄弟を描いた『にあんちゃん』(1959)の次に撮った作品(これも長門裕之主演)。この作品は前作とだいぶ方向を変えて、米軍基地の街・横須賀を舞台にケチなチンピラたちを描いてます。


長門裕之はいつもの(というか当時の)長門裕之なんだけど、当時高校生だった野性味感じる美人の吉村実子(吉村真理の妹/柔道の松本薫にもちょっと似ている)の顔がインパクトあってなかなか好き。銃を乱射してひと騒動おこした長門裕之が便器に頭をつっこんで死んだあと、ひとりさっそうと街を出る吉村実子。いいラスト。


最初から最後まで画面から活力を感じる映画。