地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』ラヴ。
文系家人と10歳と6歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』(若松孝二/2011)


三島由紀夫井浦新山口二矢タモト清嵐、福岡喬一尉に地曵豪、おなじみの若松組の顔ぶれで『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』(2007)を思い出してなりません……。地曵豪に総括されそう。連合赤軍は極左、11.25は極右の作品とはいえ、若者が純粋にのめりこむ姿は似ています。


満島ひかりの弟で梅ちゃん先生に山倉真一として出演していた満島真之介が森田必勝役でがんばってます。冒頭は山倉さんの面影が離れなかったものの、だんだん森田必勝へ。


三島由紀夫が同性愛者だったことを示唆するシーンとして、森田必勝が三島由紀夫を献身的すぎる眼差しで見つめる傾倒した姿や、「楯の会」メンバーでサウナで密談するという耽美的なシーンが多くあります。「楯の会」のぴしっとした軍服や規律はまさに三島の美意識。連合赤軍同様、特定の誰かに入り込みすぎず出来事を淡々と描いていきます。壮絶だったであろう三島の切腹、その後の古賀浩靖による介錯(切腹人の首を刀で斬り落とし本人を即死させること)についてはちょっと美しすぎて、若松孝二ならもう少しグロテスクな感じにもできたんじゃないかなとも思いました。


若松孝二が政治的な映画を撮るたびにそれに絡んだ事件を調べて当時の時代を知る、こういう作業はとても好き。