地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『無法松の一生』(稲垣浩/1958/東宝)



稲垣浩監督が二度映画した『無法松の一生』。1度目は1943年、松五郎役は阪東妻三郎。この作品は2度目の作品にあたり、カラーで松五郎役は三船敏郎。さらにヴェネチア国際映画祭で金獅子賞受賞作品。さらに村山新治監督と三隅研次監督の『無法松の一生』もあるんだけど、私が見たのはこの作品だけ。そもそも高峰秀子が良子夫人で出演しているからという理由で見てみたんだけど、三船敏郎演じる粗雑で人情深い松五郎という人物が見ていくうちにほんとに愛嬌たっぷりで素直でかわいらしく思えて不思議なくらい好きになったのは驚き。時間の経過を示唆する人力車の車輪がまわるシーンは松本俊夫『銀輪』(1956)を彷彿とさせる意外な前衛映像。クライマックスの祇園太鼓のシーンは、回を重ねるごとに感動を呼ぶ名シーンだと思いました。


しかし阪東妻三郎主演の作品は撮影が宮川一夫!こっちもぜひ見たいわー。



余談だけど、ぼんさん演じた子役の大村千吉。笑うとAKBの大島優子にそっくり。関係あるのかなーなんて大村千吉を調べてみたら後々カルトな俳優さんになられたようで夜中にこわーい画像を見てしまいました……


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