地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『女系家族』(三隅研次/1963/大映)

山崎豊子原作の大阪船場にある老舗商店を舞台にした遺産相続物語。出演が京マチ子中村鴈治郎浪花千栄子若尾文子で監督が三隅研次に脚本は依田義賢、さらに撮影は宮川一夫。見る前からわくわくしたけど、誰もかれもが金金金の強欲でえげつないいやらしーい話で面白すぎる!中村雁治郎 vs 浪花千栄子てすごすぎる。設定の細かさ(矢島商店所有の借家が西区北堀江6丁目と都島区東野田町とか、妾の自宅が住吉区○×町など)が山崎豊子らしく楽しい。大阪船場という特殊な空間を船場言葉でリアルに再現させていて、『細雪』好きとしてはまた違う系統として楽しい。ぎゃふんと言わせるラストが痛快で水戸黄門様のよう。映像も衣装も美しいけど微妙に下品さが漂うのも完璧。


女系家族 [DVD]

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