地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


『ヴァンダの部屋(No Quarto da Vanda)』(ペドロ・コスタ/2000/ポルトガル、ドイツ、フランス)

ルトガルの移民街。取壊しの進むスラム街に暮らす人々をとらえたドキュメンタリー。同情的な視線で見てしまう私はおそらくこの映画を見るにあたって失格。ただそれは絶望的ともいえる極貧状態の彼らの生活を本当には目にしたこともないしそのスラム街の匂いも肌がべとべとになっても身体を洗えない彼ら自身と対峙したこともなく事実無知であることに起因しているのであって、麻薬をやりながら過ごす日々の辛さは到底分からない。この作品の映像の美しさなんていうのはきっと微々たる魅力ではないかと思った。

ヴァンダの部屋 [DVD]

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